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2006年10月26日

連作24 寧連作06 ゆうやけこやけで

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 種別 連作系第24期 寧連作06
 題名 『 ゆうやけこやけで 』
 初出 ニフティサーブ/FJAMEA/18番会議室
    1997年05月09日01時47分
 注釈 行頭スペース+30W
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SUBJ:【寧連作】06 ゆうやけこやけで

 ST V.4.2 the Sibylline Books

 寧日を語るなら 丁寧よりも寧ろ激しく 寧連作 #06(B群)
 



         『 ゆうやけこやけで 』


                        作:しびる





  もうすぐ午後6時 冬なら外は真っ暗になっている時間 でも今
 はまだ夕方 窓の外は気持ち悪いくらいの夕焼け みんなは綺麗な
 夕焼けなんて言うけど 僕はどうも綺麗だとは感じない 夕焼けは
 気持ち悪い 理由は説明できない でも怖いくらいに嫌いだ
  どこでこんな話になったんだろう 言いはじめたのは吉岡君だっ
 たかな 提案するのはいつもみえぴーで 場所が図書室だったのが
 悪かったのかもしれない みんなは知らないけれど 森本さんは不
 思議な話が好きなのだ 結局は森本さんが強引に決めてしまった

 『守衛さんが見回る前に鍵を返さなきゃ 早く終わらせましょう』
 『鈴木はさ 怖いんだぜ たつやも怖がりだけどさ どっちが先に
 泣くか掛けないか 俺は鈴木だな 森本はたつやに掛けろよ』
  廊下の突き当たりに音楽室がある 音楽室にはいつも鍵が掛かっ
 ていて その鍵は守衛室にぶら下げてある 守衛さんは6時半にや
 ってくる そして朝まで学校にいる 夜の学校は守衛さんだけだ
 『ゆみこは そうね 吉岡君に掛けようかな 強がる人って 本当
 は怖がりだったりするのよね 結城君は強い人だと思うな』
 『ははん たっちゃんはダメよ 見掛けどーりの根性なしだもん』
 『主電源はどこにあるんだろ 喋ってないで誰か手伝ってよ』
  音楽室は夕焼けでオレンジ色 吉岡君が持ってきたCD 吉岡君
 のお母さんが高校生の頃に買ったCDらしい 変なふうに笑ってい
 る女の人の顔 聞いたことのない名前 タイトルはカタカナで英語
 『壁際のスイッチがそうだ オーディオ2って書いてあるだろ メ
 カに弱い男じゃ仕方ないよなあ 貸してみろよ ゆーきくーん』
  音楽室の鍵を指でぐるぐる回してみえぴー 森本さんはピアノに
 向かって座っている 足を組んで座っていた吉岡君が オーディオ
 セットの前まで歩いてくる 僕は壁際へ とにかく変な集まりだ
 『そのCD 2版目からは違ってるのよね 当時は凄く噂になっち
 ゃって おかげで凄く売れたらしいわよ でも変えちゃったの』
 『それが作戦だったんじゃないの 話題作りって ばかばかしい』
  森本さんは楽しそうだ そもそも森本さんが決めた集まりだから
 みえぴーはそれほど乗り気じゃなかったらしい でも時間とかを仕
 切ったのはみえぴーだ みえぴーの負けず嫌いはいつものことだ
 『かーさんに聞いたらさ どうや らわざとじゃなかったらしいな
 回収騒ぎにまでなったらしい プレミア付いてるんじゃないか』
 『音楽にまつわる不思議な話って 割りとたくさんあるのよ 童謡
 なんてほとんど悲しい裏話があるし 逆に楽しい歌って少ないわ』
  吉岡君がお母さんから聞いた話だ なんとかって歌手の歌の中に
 変な声が入っているって 昔はかなり有名な話だったらしくて そ
 れを聞いてみようと言ったのはみえぴーだ それとなぜか森本さん
 『気味の悪いことを言うじゃない たっちゃん 早くしなさいよ』
 『やっぱり鈴木で決まりだな なんだよ裏話って 聞きたいな』
  セッティングが終わって あとは再生ボタンを押せばいいだけだ
 できれば早く終わらせて欲しい 実は怖い話は苦手だ 森本さんの
 笑顔を見ていると そんな裏話も聞きたくない気分 凄い夕焼け
 『シャボン玉飛んだって歌 あれは死んじゃった子供の歌だって話
 屋根まで飛んで 壊れて消えたって 2番は飛ばずに消えたって』
 『うへえ 気持ちの悪い話だな なあたつや 泣きそうだろ』
 『そんなわけないよ ただの童謡だよ こじつけだね 聞こうよ』
  森本さんは歌いながら説明 そんなふうに聞かされると 幼くし
 て死んじゃった子供の魂とか もしかすれば高いところから落ちち
 ゃったのかとか 変な想像がどんどん広がる 音楽室は真っ赤だ
 『あとカラスの歌とか あれは山の中で子供を亡くしちゃったお母
 さんの歌なの なぜ泣くって 子供が山にいるからなのよ』
 『ばかばかしい そうやってなんでも悪い方へ解釈する人って 心
 のどこかが病気なのよ 森本さんは明るく考える練習をしなさい』
  リモコンを吉岡君に手渡して 僕は前の方の席に座る 音楽室は
 4人掛けの長い机 端にはみえぴーが座っている 誰かと同じ並び
 じゃないと 少し心細いのが正直なところ 言うと笑われるけれど
 『そんなのならさ 俺も聞いたことがあるな 洋楽でさ 聞くと必
 ず発狂する音楽があるって メロディーに問題があるってさ』
 『そんなわけないじゃない 誰が作って演奏したのよ 話が矛盾し
 てるわよ 音楽は音楽 楽器が空気を震わせてるだけのものよ』
  森本さんはピアノの前で微笑んでいる その辺りには夕焼けも届
 かなくて 薄暗い中にぼんやりと森本さんの姿 みえぴーは姿勢を
 崩しながら少し真ん中寄りに座り直す 吉岡君の笑顔は少し違う
 『そりゃそうだ まあとにかく聞いてみよう 確か3曲目の間奏の
 部分らしい たーすーけーてーってな 消えそうな声らしいぞ』
 『コーラスでしょ なんでも理由があるものよ ねえたっちゃん』
  そう話ながらみえぴーは僕の隣に座る ふと見ると 森本さんが
 こちらをじっと見ている さっきとは違って笑っていない なんだ
 か森本さんの顔が怖い 始まった曲はとても静かで 女の人の歌声
 『この先だな 少し大きくするか やな感じだな なんだかさ』
  綺麗な声が音楽室に響く とても優しい内容が 逆に変に聞こえ
 てしまう 男の人のことを思い続ける女の人の気持ち ずっと待ち
 続けていますって歌詞を何回か繰り返して そろそろ間奏だ
 『ねえ 辞めない あたし 悪いけど聞きたくない』
 『俺の勝ちだな 森本には なにをしてもらおう でも ダメだ』
  気がつくと 僕の左手をみえぴーが握っている 吉岡君は振り返
 らずにCDプレーヤーを眺めている 森本さんは影だけ もうかな
 り暗くなって森本さんの辺りはよく見えない こちらを見てるのか
 『あたし こんなのやだな』
 『ほら今っ 聞こえただろ すげーっ 本当に聞こえてやんの』
  なんだかわからなかった 吉岡君は興奮して叫ぶ みえぴーは下
 を向いて僕の左手を強く握る もしかすれば泣いているのか 森本
 さんの影が動く 森本さんはゆっくりと吉岡君の側へ歩く
 『何回も聞くと 本当に現れるらしいわよ もう いいでしょ』
 『なんだよ 戻して確かめようぜ なあ たつやも聞きたいだろ』
  頭が変になりそうな真っ赤な夕焼け こんなふうに音楽室にいる
 のは初めてなのに なのに前にも見たことのあるような感じ みん
 なの姿が真っ赤に染まる なにか危ない気がしていた
 『もう帰ろう そろそろ守衛さんが来るよ 怒られるのは嫌だな』
 『ちっ 根性なしだな まあ仕方がないか それも一理ある』
 『はいこれ 鍵はゆみこが返しておくわ 今日はおしまいね』

  微笑みながら森本さんは さっきまでみえぴーが座っていた机の
 端から鍵を取り上げる いつのまにか手に持っていたCDを吉岡君
 に手渡して 真っ赤な顔に白い歯が見える そう言われれば従うし
 かなくて 僕とみえぴーと吉岡君は帰ることにした
  真っ赤な夕焼けがどんどん夜になってゆく あんなに興奮してい
 た吉岡君も静かになって 3人並んで廊下を歩く みえぴーはさっ
 きから喋りもしない なんか視線を感じて振り返ると 音楽室の扉
 のところに森本さんが立っていた 僕を見ていた







             》 しびる 《
+++++++++++++++++++++++++++++++
(のりこ)>たっちゃんシリーズですね もうないのかと思いきや
(しびる)>小学生ネタがたまってたし もでらーとの方でやるには
      ちょっとどうかなって感じだったし
(のりこ)>いままでバラバラに登場してたキャラの総動員ですね
(しびる)>これで最後だったかねえ よく覚えてねーや
(のりこ)>曲の中にヘンな声が聞こえるって たまに流行りますよ
      ね この夏くらいにも聞いたような 定番ですか
(しびる)>どこも必死なんだろ なんとかして話題づくり
(のりこ)>童謡の裏の意味がどうとか これは既に基礎知識みたい
      な感じですね 怪談テラーの初級みたいな
(しびる)>小学校高学年くらいを相手にしたときの枕にいいな 中
      学生くらいになるともうちょい深くしないと
(のりこ)>そゆの考えたことないですけど やっぱ相手によって替
      えていかなきゃいけないですよね なるほど
(しびる)>お前さ 怪談嫌いってキャラじゃなかったっけ?
(のりこ)>あ きゃー そゆこと言わないでくださいよ うひー
(しびる)>遅せーよ
posted by 篠原しびる at 02:31| シンガポール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 連作系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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